古くから伝えられ
今も人々に継承されている風習の一つに
「戌の日の安産祈願」があります。
妊娠5か月目にはいった最初の「戌の日」に
安産祈願のお参りをするというものです。
これだけの「戌の日」情報では
理解するのが難しいでしょうから一つ一つ説明していきましょう。
1. 戌の日とは
生まれた年に干支があるように、日付にも干支があって
「子日」や「丑(うし)の日」、そして「戌(いぬ)の日」も
12日に一度めぐってきます。
2017年、2018年の戌の日は下のとうりです。
2017年
- 12月1日(金)
- 12月13日(水)
- 12月25日(月)
2018年
- 1月6日(土)
- 1月18日(木)
- 1月30日(火)
- 2月11日(日)
- 2月23日(金)
- 3月7日(水)
- 3月19日(月)
- 3月31日(土)
- 4月12日(木)
- 4月24日(火)
- 5月6日(日)
- 5月18日(金)
- 5月30日(水)
- 6月11日(月)
- 6月23日(土)
- 7月5日(木)
- 7月17日(火)
- 7月29日(日)
- 8月10日(金)
- 8月22日(水)
- 9月3日(月)
- 9月15日(土)
- 9月27日(木)
- 10月9日(火)
- 10月21日(日)
- 11月2日(金)
- 11月14日(水)
- 11月26日(月)
- 12月8日(土)
- 12月20日(木)
2. 戌の日と安産祈願の関係は?
犬の出産が安産であることにあやかって、
「戌の日」に安産祈願をするようになったと言われています。
また、犬が外敵から人々を守ってくれると信じられ、
胎児を魔物から守るとの呪術的意味もあるとも言われています。
3. お参りする神社は
安産祈願は神社だけでなく増上寺等の寺院でも祈祷していただけます。
東京・近郊の神社・寺院をご紹介しておきますが
お住いの近くの神社・寺院をお探しください。
大國魂神社
日枝神社
水天宮
鬼子母神(きしもじん)
子安神社
大國魂神社(おおくにたまじんじゃ)
増上寺
寛永寺
輪王寺
4. 戌の日の安産祈願で祈祷料・初穂料はいくら?
神社で安産祈願をお願いする時にはお礼として「初穂料」を納めます。
寺院にお願いする時は「御布施」「御祈祷料」を納めます。
「初穂料」「御布施」「御祈祷料」の金額は神社・寺院によっても異なりますが
相場としては、5,000円~10,000円を目安にしてください。
5. 岩田帯の起源
岩田帯の歴史は古く、神功皇后(201-269)まで遡ります。
新羅征伐の時、妊娠していた神功皇后が
腹帯を巻いて出産を遅らせたと『古事記』『日本書紀』にあります。
これが岩田帯の由来ではと言われています。
6. 産婆さんの出現
ついで情報ですが、産婆さんはいつ頃から存在していたのでしょうか。
歴史的背景から飛鳥・奈良時代の「女医」に端を発すると言われています。
裏付けとして日本でただ一つ
産婆・乳母の祖神さまをお祀りする高忍日賣神社が愛媛県にあります。
建立された年は不明となっていますが
聖徳太子が参詣されたと伝えがある古い神社ですので
飛鳥・奈良時代の建立ではないでしょうか。
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