小生も後期高齢者の仲間入りをした。
健康保険も「後期高齢者医療保険」に替わってしまい、ショックを受けるとともに「終活」を考えるのかとひたすら落ち込んでいる。
そんな時に女房殿から読み終わった本が回ってきた。
内館牧子さんの「すぐ死ぬんだから」だ!
「後期高齢者の仲間入り」をして落ち込んでる俺に向かって「何だ!この本は!」と一瞬頭が怒りが一杯になった。
それでもと気を取り直して本を開いた。
内館牧子さんは「朝青龍の天敵」としてマスコミに大きく取り上げられた舌鋒鋭く正論を吐く綱審議委員会メンバーとしての認識だったが、「すぐ死ぬんだから」を読み始めて少し考えが変わった。
何しろ面白い!
発想がユニークで、ユーモアのオブラートに包んだ毒舌も散りばめられている。
78歳の忍(おし)ハナは夫岩造と東京の麻布で営んでいた酒店を息子雪男に譲り、近所で隠居生活をしている。
年を取ることは退化であり、人間60代以上になったら実年齢に見られない努力をするべきだ、という信条を持つハナは美しさと若さを保っており、岩造は「ハナと結婚してよかった」が口癖の穏やかな男だ。
雪男の妻由美には不満があるが、娘の苺や孫の雅彦やいづみにも囲まれて幸せな余生を過ごしているハナだったが、ある日岩造が倒れたところから、思わぬ人生の変転が待ち受けていた。
(講談社公式サイト『すぐ死ぬんだから』より)
あなたはどのように老いていきたいですか?
「すぐ死ぬんだから」というセリフは、高齢者にとって免罪符であり、ひいては「自分で自分を放棄することに繋がる」という内館さん。
本作では、見た目にこだわる「終活」世代の主人公を通して「どのように老いて生きたいか」「品格のある老い方とは何か」を問いかけています。
『終わった人』同様、誰もがいずれ直面する問題について、改めて考えさせられる一冊です。
(「BOOK」データベースより)
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